鹿児島県出水市の有馬整骨院です。
今回、当院に来院された患者さんでふくらはぎ内側の筋挫傷が疑われた症例を報告します。
当該患者さんにはホームページの公開に同意をいただいています。
筋挫傷とは
筋挫傷はスポーツなどで強くぶつけたり、急激な力が働いた時に筋組織を痛めてしまった状態です。
ラグビーや柔道などコンタクトスポーツで起こることが多いケガです。
損傷により血の塊(血腫)を形成し、治るまでに時間がかかることもあります。
血腫が原因で筋肉の中に石灰化が起こる骨化性筋炎を発症する場合があり注意が必要です。
骨化性筋炎とはケガが原因で組織の中に血液が溜まり血腫を形成し、これが吸収されずに石灰化・骨化してしまう状態です。
主な症状に腫れや痛み、熱感、運動制限がみられます。
予防するには、ケガをしてからなるべく早い段階でに適切な対応をすることが必要です。
症例供覧
30代の男性です。
空手の組手中、左脚で蹴りをした際相手の膝が左ふくらはぎの内側に当たりケガをされました。
症状
左ふくらはぎの内側の腫れと圧えた時の痛みがみられました。
写真で赤く丸を描いた部分が特に腫れている部分、
×印は圧えた時の痛みが強い箇所です。
この位置のふくらはぎの太さを測ってみると、右側と比べて2cm太くなっていました。
膝関節と足関節を動かした時の痛みや動きの制限はありません。
エコー画像で患部の観察
腫れが強かったので、エコーの撮影を行いました。
エコー画像で脛骨(けいこつ)の異常は見られず、骨折の可能性は低いと考えました。
ふくらはぎの内側を縦方向(長軸方向と言います)に画像を撮影しました。
続いてふくらはぎの内側を横方向(短軸方向と言います)に画像を撮影しました。
左ふくらはぎ内側部に黒く広がっている画像(黄色で囲った部分)が見られました。
黒く広がっている部分とその中に白く濁ったように見える部分があります。
この部分に内出血が溜まっている=血腫が疑われます。
医療機関に対診し、医師からは"左腓腹筋損傷"と診断されました。
当院でも施術を行い、経過をみます。
施術内容
施術は損傷した組織の修復を促すため低出力超音波治療器を使用しました。
本来は骨折の施術に使われることが多いのですが、骨以外の軟らかい組織の修復を促すことも期待できます。
低出力なので、刺激はほとんど感じません。
電気治療器などの刺激が苦手な方にも使いやすい治療器です。
超音波治療器を20分間行い、包帯で圧迫をしました。
経過
1ヶ月ほど施術を継続しました。
1ヶ月経過時点で痛みはほとんどなくなり、腫れの軽減もみられます。
初日と比べると腫れがひいているのがわかります。
エコー画像で確認しました。
まずは長軸方向。
続いて短軸方向を確認しました。
エコー画像でも黒く腫れていた部分が小さくなっているのを確認できました。
この時点で日常生活の問題はなく、空手も再開しているとのことで施術は終了しました。
まとめ
筋挫傷はスポーツなどで強くぶつけたり、急激な力が働いた時に筋組織を痛めてしまった状態です。
対応が遅れると症状が長く続いたり、他の疾患につながることでスポーツ復帰も遅れてしまう場合もあります。
なお、症状や経過については損傷の状態や個人により異なります。
ケガをしてしまったというときは、早めに整(接)骨院や医療機関などの受診をおすすめします。
有馬整骨院へのアクセス
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最寄り駅 | 米ノ津駅より徒歩9分 |
電話番号 | 0996-67-4151 ※営業目的のお電話はご遠慮ください。 |
営業時間 | 平日 8:30 〜 18:30(休憩 12:30 〜 14:00) 土曜 8:30 〜 12:30 ※午後は休診 日曜休み 祝日不定休 |